クラウドファンディングのチラシ|載せる項目と印刷費・配布時期

地域の店舗や団体がクラウドファンディングをやると決めたとき、オンラインの発信だけでは常連客や近隣住民に届きません。この記事では、チラシ・店頭POP・DMに載せる項目、A4チラシからポストカードDMまでのサイズと印刷費の目安、公開前から終盤までの配布タイミングを整理します。SNSやウェブ広告を使ったオンライン集客の手順はクラウドファンディングの集客の記事で扱っているので、ここでは紙の告知物に絞って説明します。
チラシ・POP・DMに載せる項目
クラウドファンディングのチラシに載せる項目とは、プロジェクトの概要、募集期限、目標金額、支援ページへのアクセス手段(タイトル・URL・QRコード)、リターンの例、実行者の紹介の6つです。CAMPFIREアカデミーの「クラウドファンディング集客用フライヤー・チラシ作成ガイド」は、表面にプロジェクト概要・募集期限・プロジェクトページへのアクセス手段・実行者紹介、裏面にリターン情報を載せるテンプレート構成を案内しています(2026年9月28日確認)。地域の店舗であれば、これに店名・住所・営業時間を添えると、通りがかりの人が実店舗と結び付けやすくなります。
プロジェクト概要と期限、目標金額
概要は「何を、誰のために、なぜやるのか」を2〜3行で言い切ります。長い経緯は支援ページに譲り、チラシでは要点だけを見せるほうが読まれます。募集期限と目標金額は数字として目立たせ、達成率や残り日数を書き足すと、公開後に刷り直す前提の配布物として運用しやすくなります。All-or-Nothing方式で未達なら支援金が支援者に返金される、という仕組みまで書く必要はありませんが、目標金額の桁だけは明確にしておくと、支援を検討する人が金額感をつかめます。
支援ページへのアクセス手段(タイトル・URL・QRコード)
QRコードは、複数の印刷・マーケティング系メディアの解説で、最低2〜3cm四方を確保し、周囲に最低4セル分の余白(クワイエットゾーン)を空けるのが読み取りやすいと説明されています(2026年9月28日確認)。手のひらサイズのチラシでは、QRコードだけを目立たせても、支援ページのURLを文字でも併記しておくと、コードが読み取れない環境の人にも届きます。「読み込むとリターンの詳細が見られます」のように、読み取るメリットを一言添えるとアクセス率が上がります。QRコードを作る前に、次の3点を決めておくと、印刷後に貼り直す手間を避けられます。
- 誘導先 支援ページのトップか、応援コメントやリターン一覧など特定のセクションか
- 読み取ってほしい行動 詳細を読んでほしいのか、そのまま支援ボタンまで進んでほしいのか
- 効果の確認方法 短縮URLサービスなどで読み取り数を計測するかどうか
QRコードのリンク先は支援ページのトップに固定せず、公開直後は「応援コメント」、終盤は「残り日数」のように、配布時期に合わせてページ内の見せたい場所に飛ばす工夫も有効です。
リターンの例と実行者紹介
リターンは全種類を並べる必要はなく、価格帯の異なる2〜3例を写真付きで見せるだけで十分です。支援ページ上のリターン一覧は種類が多いので、チラシでは「入門編・standard・上位」のように代表例を絞り込み、詳しくは支援ページで、という形に誘導します。実行者紹介は「なぜこの店・団体がやるのか」を数行で書き、顔写真や店舗の外観写真を添えると、地域の人が結び付けやすくなります。
チラシに載せる項目を、表面・裏面の役割で整理します。
| 面 | 載せる項目 | 目的 |
|---|---|---|
| 表面 | プロジェクト概要、募集期限、目標金額、URL/QRコード | 一目で「何を・いつまでに」を伝える |
| 裏面 | リターンの例2〜3種、実行者紹介 | 支援するメリットと信頼感を補う |
| 共通 | 店名・住所・営業時間(店舗の場合) | 実店舗との結び付けを作る |
表面と裏面で役割を分けておくと、限られたスペースでも情報が渋滞しません。店頭POPは表面の内容だけに絞り、DMは裏面の実行者紹介を厚めに書く、というように媒体ごとに配分を変えるのが実務的です。
サイズと印刷費の目安
チラシ・POP・DMは、サイズと部数で印刷費が大きく変わります。ここでは印刷通販のラクスルとプリントパックの公開価格をもとに、A4チラシ、卓上POP、はがきDMの3種類の目安を示します。価格は用紙の種類・納期・カラー設定によって変わるため、実際の発注前に各社の見積もり画面で最終金額を確認してください(以下はいずれも2026年9月28日確認の参考値)。
A4チラシの印刷費
A4チラシは、ラクスル・プリントパックとも公式サイトの料金表で、部数・用紙・納期を選ぶと金額が表示される仕組みです。料金は条件ごとに細かく変わるため、この記事では金額を載せず、発注前に料金表で自分の条件を入れて確認する前提で説明します。いずれも部数が増えるほど1枚あたりの単価が下がる設計で、100枚単位の小ロットから発注できる点は、地域の店舗が近隣だけに配る用途と相性が良い部分です。
店頭POP・卓上POPの印刷費
ラクスル公式サイトのPOP印刷ページでは、卓上POP(三角POP・テーブルテント形状)が1部1,144円から案内されています。チラシより単価は高くなりますが、レジ横や陳列棚に置いたまま長期間見てもらえるので、公開期間中ずっと掲示する用途に向きます。チラシが「持ち帰って後で見る」ためのものだとすれば、POPは「その場でQRコードを読み取ってもらう」ための設置物と役割を分けて考えます。
はがきDMの印刷費と郵送
ラクスルのDM印刷サービスでは、通常サイズのはがきDM(100×148mm)が1通57.2円(税込)からと案内されています(2026年9月28日確認)。この金額には印刷代のほか郵送料が含まれる設計で、常連客や過去のイベント参加者のように住所を把握している相手にピンポイントで届けたいときに使います。不特定多数に配るチラシと違い、DMは相手を選べる分、単価は上がっても反応率を見込みやすい媒体です。
3種類の印刷物を、費用感と役割で比較します。
| 印刷物 | サイズの目安 | 費用の目安(税込) | 主な役割 |
|---|---|---|---|
| チラシ | A4・A5 | 部数・用紙・納期で変わる(各社の料金表で確認) | 手渡し・設置で広く配る |
| 店頭POP | A5〜A4相当の卓上サイズ | 1部1,144円前後〜 | レジ横・棚に設置して常時見せる |
| はがきDM | 100×148mm | 1通57.2円〜(税込・郵送込み) | 住所を把握した相手に個別に送る |
注意 印刷通販の価格は用紙・納期・カラー設定・キャンペーンの有無で変動します。ここに挙げた金額は各社公式サイトの価格表から確認した目安であり、実際の見積もりは発注直前に取り直してください。
クラウドファンディングのチラシを配るタイミング(公開前・初日・終盤)
配布のタイミングは、公開前・初日・終盤の3段階で内容を変えるのが基本です。CAMPFIREアカデミーは「事前告知期(プロジェクト開始前)の広め方」の中で、公開1週間で目標金額の30%を集めることを成功の目安として案内しています(2026年9月24日確認)。紙の告知物も、この初速作りを支える手段として時期ごとに役割を変えます。
公開前 事前告知期
公開前は「もうすぐ始まります」という予告のチラシ・POPを、店頭やレジ横に先に出しておきます。この段階ではまだ支援ページのURLが確定していないこともあるため、QRコードの代わりに「〇月〇日開始」の告知と、店のSNSアカウントへの案内にとどめる版を用意しておくと、公開日にURL入りの本番版へ差し替えるだけで済みます。常連客には、この時期にはがきDMで直接知らせておくと、公開初日の初速に協力してもらいやすくなります。
公開初日
公開初日は、確定した支援ページのURL・QRコードを入れた本番版のチラシとPOPに切り替えます。初日に達成率や支援者数が動き出す姿を見せられると、通りがかりの人にも「今動いているプロジェクトだ」という実感を持ってもらえます。POPは初日から終了まで設置しっぱなしにできますが、チラシは配り切りになるため、初日用は少なめの部数で刷り、反応を見ながら追加発注する運用がむだになりません。
終盤 ラストスパート
終盤は「残り〇日」「目標まであと〇%」のように、期限が迫っていることを数字で伝える版に差し替えます。目標を達成している場合はネクストゴールの告知に、未達の場合は率直に「あと少しで届きません」という現状を伝える版にすると、駆け込みの支援を後押しできます。終盤だけ限定のリターンを追加したときは、POPとチラシの両方を同じ内容に更新し、店頭で見た情報と支援ページの情報がずれないようにします。
配布のタイミングと、そのときに強調する内容を整理します。
- 公開前 予告版(URL/QRコードは未確定でも可)を店頭・レジ横に設置し、常連客にははがきDMで個別に知らせる
- 公開初日 URL/QRコード入りの本番版に切り替え、達成率や支援者数が動いている実感を見せる
- 公開中盤 POPは設置したまま、チラシは反応を見ながら部数を調整して補充する
- 終盤 残り日数・達成率を数字で強調した版に差し替え、追加リターンがあれば内容を更新する
同じ内容を貼りっぱなしにするより、この4段階で内容を差し替えたほうが、店頭を通るたびに新しい情報が目に入り、駆け込みの支援につながりやすくなります。
プラットフォームが提供する告知素材
CAMPFIREはアカデミー内で、フライヤー・チラシの作成ガイドとテンプレートを公式に提供しています。テンプレートはプロジェクトページに掲載済みの写真・文章を流用できる設計で、デザインソフトを使わなくても、表面にプロジェクト概要・募集期限・URL/QRコード、裏面にリターンを当てはめるだけで完成する構成です(CAMPFIREアカデミー、2026年9月28日確認)。
Makuake・READYFORなど他のプラットフォームでも、担当キュレーターへの相談や実行者向けヘルプページで、告知素材の有無や入稿ガイドの案内がある場合があります。プラットフォームが決まっている場合は、まず自分のプラットフォームの公式ヘルプで告知素材が用意されているかを確認し、無ければこの記事のテンプレート項目を使って自作するのが二度手間を避ける順番です。
公式テンプレートがあるプラットフォームでは、まずそれを使うのが早道です。項目の抜け漏れがなく、支援ページとの体裁も揃うため、自作するより仕上がりが安定します。
自分で作るか、デザイン・PRを依頼するか
チラシ・POP・DMを自分で作れるかどうかは、デザインソフトの経験と、公開中に何度も差し替える作業を回せるかで決まります。プラットフォームのテンプレートを使えば未経験でも表面・裏面は組めますが、店舗の世界観に合わせたデザインや、公開前・初日・終盤で内容を差し替え続ける運用は、担当者が1人だと負担が大きくなりがちです。当サイトが掲載する代行会社52社のうち、PR(広報・販促物の制作を含む)に対応する会社は27社です(2026年9月24日時点)。
自分で進める人
- デザインソフトやテンプレート編集の経験がある
- 公開中に自分でチラシ・POPの内容を差し替えられる
- 配布先が近隣の店舗・常連客に限られる
CAMPFIREアカデミーのテンプレートのように、プラットフォーム公式の素材があれば自作でも十分な仕上がりになります。
依頼を検討する人
- デザインの経験がなく、店舗の世界観に合わせた仕上がりにしたい
- 公開前・初日・終盤の差し替えまで任せたい
- チラシ以外の広報(プレスリリース・SNS用素材)もまとめて頼みたい
PR・販促物の制作に対応する代行会社27社のように、チラシ・POPだけでなく広報全体を頼める会社もあります。
PR・チラシ制作に対応する会社を探す
デザインまで含めて任せたい場合、対応社数から絞り込めます
当サイトでは代行会社52社を、対応するPR・広報の範囲や料金の公開状況で絞り込めます。
PR対応の代行会社27社を見る飲食店のように来店客との接点が多い業種は、チラシ・POPの効果が特に出やすい業態です。飲食店のクラウドファンディングの進め方やリターン設計は飲食店のクラウドファンディングの記事で詳しく扱っています。オンラインでの集客手順を先に固めたい場合は、集客の記事と合わせて読むと、紙とオンラインの役割分担がつかみやすくなります。全体の進め方を9ステップで知りたい場合はクラウドファンディングのやり方の記事を参照してください。
よくある質問
チラシ・POP・DMを準備する起案者から寄せられやすい疑問を4つにまとめました。印刷部数の決め方、QRコードの作り方、配布場所の許可、費用対効果の4点です。オンラインの集客とあわせて紙の告知物を使うかどうかで迷う人は、まずこの4点を確認してみてください。
チラシは何枚印刷すればよいですか
最初から大部数を刷らず、公開前の予告版は店頭設置分と近隣配布分を合わせて100〜300枚程度から始め、反応を見て追加発注する進め方が無駄になりません。ラクスル・プリントパックともに100枚単位の小ロットから注文できるため、公開前・初日・終盤で内容を変えるたびに必要な分だけ刷り直す運用がしやすくなっています。
QRコードはどうやって作りますか
支援ページのURLが確定していれば、無料のQRコード生成サービスで作成できます。作成時は、誘導先(支援ページのどこに飛ばすか)と、読み取り後に何をしてほしいか(支援ボタンを押してほしいのか、詳細を読んでほしいのか)を先に決めてから作ると、印刷後に貼り直す手間を避けられます。
チラシを配る場所に許可は必要ですか
自分の店舗内での掲示や、来店客への手渡しには基本的に許可は不要ですが、他店の店頭や公共の場所へのポスティング・掲示は、店舗や施設の管理者、自治体のルールに従う必要があります。商店会や地域の団体を通じて配る場合は、事前に確認しておくと配布先でのトラブルを避けられます。
チラシ・POPの費用対効果はどう考えればよいですか
チラシ・POPは、SNS広告のように配信結果の数値が細かく見えるわけではありませんが、印刷費自体は数千円単位に収まることが多く、店舗に来る人・近隣住民という、オンライン広告では届きにくい層に直接届く点に価値があります。QRコードの読み取り数を計測できる短縮URLサービスを併用すれば、どの版のチラシがどれくらい読み取られたかをある程度把握できます。
まとめ
クラウドファンディングのチラシ・店頭POP・DMには、プロジェクト概要、募集期限、目標金額、URL/QRコード、リターンの例、実行者紹介を、表面・裏面で役割分担して載せます。印刷費は、卓上POPが1部1,144円から、はがきDMが1通57.2円から(いずれもラクスル公表の税込価格)で、A4チラシは部数・用紙・納期で変わるため各社の料金表で確認するのが確実で、いずれも小ロットから発注できます。
配布は公開前・初日・終盤の3段階で内容を差し替えるのが基本で、CAMPFIREのように公式テンプレートを提供するプラットフォームがあれば、まずそれを使うのが近道です。デザインや差し替え運用まで任せたい場合は、PR対応の代行会社に相談する選択肢もあります。
出典(2026年9月28日確認)。CAMPFIREアカデミー「クラウドファンディング集客用フライヤー・チラシ作成ガイド」「事前告知期(プロジェクト開始前)の広め方」、ラクスル「A4チラシ印刷料金表」「POP印刷」「DM印刷(はがき)」、プリントパック「印刷通販プリントパック」、コニカミノルタ「チラシQRコードの載せ方完全ガイド」。当サイトの数値は掲載52社の公式サイト記載を集計したもので、実績値は各社の公表値です。
